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'05 January ●最後のロック・フロンティア-The Eagles | |
![]() THE EAGLES | 先日、偶然流れてきた「DESPERADO」を聴いて、友人(女性)が「あ、デスペラード」と言ったので、僕は冗談のつもりで「平井堅じゃないよ」と言ったところ「え、じゃあ誰?」という意外な反応が返ってきた。「イーグルス」と言うと、「イーグルスもこの曲を歌っているの?」と言う。やれやれ。ROCK史に残る名曲に対してなんということか! たしかにキリンクラシックラガービールのTV-CMで「DESPERADO」が使われてから随分経つ。 歌っている平井堅自身が出演しているものから始まり、今は大沢たかお出演のストーリー仕立てのものがオンエア中だ。すっかり浸透したということなのか。 平井堅という歌手については、なんだかバラードが得意そうで、「名曲歌い」的ヴォーカリストという印象を持つのだが、合っているだろうか。 だとしたら「DESPERADO」はまぁ平井堅が取り上げそうな曲ということなんだろう。 さて、「DESPERADO」のオリジナルはもちろんEAGLES。70年代を代表するウェストコーストの巨人だ。 一年ほど前に出た3枚組のベスト・CDを聴いていて改めて驚いた。変な言い方だが「有名な曲ばっかり」なのだ。 イーグルスは1976年に「ホテル・カリフォルニア」が世界中で1200万枚という空前のヒットをしてしまい、乱暴に言うとそのプレッシャーで結果的には解散に追い込まれたということになるのだが、「ホテル・カリフォルニア」の中で「アメリカはフロンティアスピリットを失った」と歌っているように、ロックもフロンティアスピリットを失いウッドストック世代が終わりを告げる時期と妙に重なって、やがてパンクの80年代に突入していく象徴的な曲であったという気がしてならない。 72年のデビューから82年の解散まで、バンドの活動はわずか10年足らず。(その後94年に再結成し先日も9年ぶりの来日も果たしたがそれがどれだけ意味のあるものかは疑問だ) その間に6枚のアルバムを発表しているが、これほど粒のそろった、いいかえれば駄作のないバンドも珍しいとつくづく思う。6枚すべてにバンドの代表曲といえる曲があるのだ。 どれもこれも70年代ウェストコーストのエッセンスがたっぷり染み込んだハイ・クオリティなサウンドだ。 |
≪The Eagles Discography≫ | |
![]() The EAGLES 1972 | 記念すべきファースト・アルバム。ジャクソン・ブラウンとの共作、「Take It Easy」、リンダ・ロンシュタットのことを歌ったといわれる、「Witchy Woman」のほか、「Peaceful Easy Feeling」がヒットした。 |
![]() Desperado 1973 | タイトルどおり、ならず者(Desperado)を題材にしたコンセプト・アルバム。 「Tequila Sunrise」、「 Desperado」収録。 |
![]() On The Border 1974 | ドン・フェルダーが加入してロック色が強まった3rdアルバム。 「Already Gone,」「On the Border」「James Dean」がヒットした。 中でも最強のラブソング「Best of My Love」が大ヒットを記録 |
![]() One Of Those Nights 1975 | 初の全米No.1アルバム。これにより不動の地位を築いた。 「One of Those Nights」「 Lyin' Eyes」「Take it to the Limit」収録。 |
![]() Hotel California 1976 | ジョー・ウォルシュ加入後,初のアルバム。アメリカという国の、あるいは人間の、夢の終焉と退廃をテーマにした官能と成熟の大傑作。 シングルカットされたタイトル曲「Hotel California」とともにホール&オーツのことを皮肉った歌といわれている「New Kid in Town」、「Life in the Fast Lane」など、驚異的なセールスを記録。 |
![]() The Long Run 1979 | 本作より、ベーシストとしてティモシー・B・シュミットが参加。70年代最後のアメリカン・ドリームを体現する実質上のラスト・アルバム。 「Long Run」、「I Can't Tell You Why」、「Heartache Tonight」を収録。 |
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